■神経ブロック<〜ペインクリニック 内科より〜>
ぎっくり腰や腰椎、頸椎椎間板ヘルニアによる腰から足にかけての痛みや頸部から上肢にかけての痛みは、
痛み止めを内服しても痛みが続くことがあります。
神経ブロックにはいろいろ種類があり、ブロック後の安静もいらずすぐに帰宅できるものから点滴をとって1時間程度院内で安静にしてもらうもの、
エコーを使用しておこなうブロック、造影剤を使用してレントゲン下でおこなうものなどがあります。
神経ブロックに使う薬は局所麻酔薬が主で激しい炎症をおさえるため少量のステロイド剤を加えることもあります。
軽快する程度はひとそれぞれで痛みがすべてなくなってしまうこともあれば痛みは残っているけれど我慢できる程度までいろいろです。
神経ブロック治療で使う薬は局所麻酔薬ですので、数時間で分解され体から排出されます。
薬が体内から排出されても痛みがすぐもどることはないことが多いです。
一度興奮をやめた神経は薬が存在しなくてもブロック前と同程度まで興奮することは少なく、
いままで効かなかった痛み止めの効果が良好になります。
神経ブロック治療は通常数回から数10回程度、週1回程度でおこなわれます。
内服薬の効果のみで痛みが十分コントロールできたら神経ブロックは中止し、痛みがなくなるまで内服薬でコントロールします。
一般的な神経ブロックの種類:
トリガーポイントブロック:東洋医学のつぼに注射することがあります。
筋肉の表面に局所麻酔薬をばらまき筋肉の過剰な収縮を抑制して血流を改善し痛みをとります。
寝違えによる頸部痛、慢性肩こりの急性悪化、何日も続く後頭部痛、慢性腰痛の急性悪化、
変形性膝関節症の痛みなど
星状神経節ブロック:
頭部や腕の帯状疱疹後の神経痛や頸椎椎間板ヘルニアによる上肢の痛みで効果があります。
硬膜外ブロック:
顔以外(胸、腹部、四肢)の帯状疱疹後神経痛や椎間板ヘルニアによる上肢、下肢の痛みに
効果があります。